ドクターイエロー運転日予報の振り返りと改善:前編

photo by yossey0625(ヨッシー)

当サイト「新幹線時刻表」では、毎月、ドクターイエローの「のぞみ検測」について運転日の予報を発表しています。この予報に初めて挑戦したのは、2015年1月(2月の運転日予報)でした。それから3年以上が経過しましたので、今後より精度の高い予報を提供するため、ここで「ふりかえり」としてこれまでの予報を再確認してみます。今回は記事の前編として、その「ふりかえり」と精度を高めるヒントについてまとめます。

まず、「のぞみ検測」が実施された日程を整理すると、以下のような規則性があることが分かります。これらの規則性は、当サイトが検測日の予報を作成する際に、計算の基礎データとして使用しているものです。

  • 「のぞみ検測」は1回の検測が2日間連続で行われ、1日目が下り(東京→新大阪→博多)、2日目が上り(博多→新大阪→東京)。
  • 「のぞみ検測」は月に3回、上旬(1~10日)、中旬(11~20日)、下旬(21~末日)に1回ずつ実施されている。
  • 「のぞみ検測」の実施日は旬の後半に偏っている。

また、各地点での目撃情報等を総合すると、以下の臨時列車の運転時刻と同じスケジュールでドクターイエローが運転されていると推測することができます。したがって、これらの臨時列車が運転される日には、ドクターイエローによる「のぞみ検測」は、原則として実施できません。このことから、「のぞみ検測」が実施される日程の候補を絞り込んでいくことが可能です。ただし、ごく稀ながら、ドクターエローの運転時刻を変更することで、これらの臨時列車が運転される日にも検測を行う場合があることも分かっています。

  • 1日目 下り検測 東京→新大阪間:のぞみ337(東京11:47 → 新大阪14:20)
  • 1日目 下り検測 新大阪→博多間:のぞみ179(東京13:40 → 新大阪16:13着/16:15発 → 博多18:53)
  • 2日目 上り検測 博多→新大阪間:のぞみ166(博多11:19 → 新大阪13:54着/13:56発 → 東京16:30)
  • 2日目 上り検測 新大阪→東京間:のぞみ386(新大阪16:23 → 東京18:56)

2015年2月分以来、発表した予報は40ヶ月分(検測120回分)となりました。そこで、今回はキリよく2015年4月分から2018年3月分までの36ヶ月分(過去3年、検測108回分)について、予報と実績を振り返ります。なお、過去に何度か予報のための計算方法を見直していますが、今回は一つの基準で過去のデータを振り返るために、現行の計算方法で3年間全ての予報を再計算し、評価を行うこととしました。

これまでの予報精度の振り返り

当サイトの予報では、月の上旬、中旬、下旬について、計算により得られた各日の「(検測が行われる)確率」を算出し、その可能性が高い順に「のぞみ検測」が行われると見込まれる日程の候補をいくつかリストアップしています。以下、いくつかリストアップしたうち予報順位1位の日程で実際に「のぞみ検測」が行われれば「◎ アタリ」、予報順位2位・3位の日程であれば「○ アタリ」、それ以外を「× ハズレ」と表記することとします。

過去3年で108回行われた「のぞみ検測」のうち、予報が「◎ アタリ」となったのは50回。したがって、「◎ アタリ」率は約46%でした。同様に、「○ アタリ」は41回で、「◎ アタリ」率と「○ アタリ」率の合計は約84%。およそ10日に1回のできごと(期待値およそ10%)をこの精度で予報できているので、それなりに意味のある予報ができていると言えそうです。とはいえ、108回の検測のうち予報順位1位以外(すなわち予報順位2位以下)であったのは58回もありました。もう少し精度を高め、できる限り予報順位1位できちんとドクターイエローの運転日を仕留めていきたいものです。

予報で発表している「確率」と実際の検測の有無を確認してみます。まず、「確率」が100%である予報が8回ありましたが、これら8回はいずれも「のぞみ検測」の実施日と一致していました。「確率」100%で予報した日程で、実際に(例外なく)「のぞみ検測」が実施されているのは、まずは喜ぶべきところ。逆に、どのあたりから「◎ アタリ」以外の「○ アタリ」や「× ハズレ」が入ってくるかを見てみると、予報が初めて「◎ アタリ」以外となるのは、予報順位1位の「確率」およそ67.9%。つまり、予報順位1位の「確率」が67.9%よりも高い場合は、すべて「◎ アタリ」なのです。このことから、予報である日程が67.9%(およそ70%)を超える「確率」を出している場合、その日に「のぞみ検測」が行われる可能性が非常に高いと言えそうです。

予報を改良して精度を上げる

今後の予報において「アタリ」率を高めるには、どうしたらよいでしょうか。これまで考慮していなかった要素を計算に盛り込むのも、方法の一つです。その“要素”の一つが、検測日の間隔(前の検測から起算して何日後に次の検測が行われるか)です。検測の間隔は、平均すればおよそ10日になることが自明であるため、敢えて計算の要素から外していました。しかし、この検測の間隔を考慮にいれて予報の計算を行うと、より精度の高い予報が作成できることが分かりました。

2015年4月から2018年3月まで、過去3年分の検測108回分について検測の間隔を整理したものが、次のリストです。

  1. 9日 …… 49回
  2. 10日 …… 24回
  3. 11日 …… 14回
  4. 12日 …… 14回
  5. 13日 …… 3回
  6. 14日 …… 4回

この期間の検測は、必ず前の検測の9日以降、14日以内に実施されていました。さらに、間隔にも偏りが見られ、108回の検測のうち49回(約45.4%)が、前の検測から9日後に実施されていることが分かりました。まずは、この偏りを検測日予報の計算に取り入れることを検討してみます。

「後編」に続きます。